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浄土真宗は位牌を作らないってホント?供養に必要な法名軸や過去帳について

更新日:2023年9月14日


過去帳と阿弥陀様

浄土真宗では位牌を用いないと思われていますが、仏式葬儀を行う場合は仮の位牌を四十九日の忌明けまでに準備してお仏壇に安置して供養するのが一般的であることから、浄土真宗でも葬儀やお通夜に白木位牌を使うケースはあります。ただし人がなくなったとき、無事に極楽にたどり着いて成仏できますようにと祈りを捧げる対象がお位牌ですので、そのそも故人は阿弥陀仏様の力によって全員もれなく成仏するんだという「他力本願」という考え方の浄土真宗にはお位牌は必要ないのです。信徒の人数は最大規模の浄土真宗ですが、それに属する枝に分かれた宗派のほぼ全てが位牌は不要なのですが、正しく言うと位牌を禁止しているわけではないので前述のように仮位牌で葬儀やお通夜に用意されて四十九日までの間に使われるといった事もあるのです。ただしそれ以降は本位牌を作ることは必要有りませんで浄土真宗は「不要なので作らない」と伝えられています。


白木位牌はお焚き上げする

浄土真宗の考え方

浄土真宗では、「人は死ぬと必ず阿弥陀仏様によって成仏させてもらえる」と言われます。これは、浄土真宗のご本尊の阿弥陀如来を信じて奉ると決めた時点で誰もが仏になれるという教えです。浄土真宗では、人の魂は亡くなるとすぐにこの世を離れてそのまま成仏すると考えるので「位牌に魂が宿る」という概念がありません。つまり「魂が宿った位牌を供養する」必要がないのです。魂を宿すもの(位牌)がないので「位牌の魂入れ」という儀式は執り行いません。


手を合わせて拝みます

位牌ではなく法名軸や過去帳に手を合わせる

浄土真宗は位牌ではなく法名軸(ほうみょうじく)や過去帳(かこちょう)を使います。

故人が亡くなった後の名前を法名といい他宗派でいうところの戒名にあたるものです。葬儀などのタイミングで僧侶様から法名をいただいたら、法名軸や過去帳に書き写して仏壇に安置しお祀りします。

法名軸は金襴や緞子などでできた 掛軸の中央に白無地の紙を表装したもので、故人の法名と俗名、死亡年月日、享年なども記載します。過去帳は一族の法名や死亡年月日などの情報が記入されたもので家系図や記録帳のようなものです。仏壇店で購入するか菩提寺の住職に用意してもらいます。


過去帳と掛け軸

法名軸や過去帳のお布施の相場

法名軸や過去帳をお寺の僧侶が用意してくれたらその対価としてお布施を納めなければなりません。法名軸と過去帳の価格相場は地域によっても異なりますが以下のようになります。


法名軸のお布施(法要と本体と記入):3万円〜10万円程度。

法要を行わずに記入だけ:五千円から1万円。

法名軸の購入金額:2,000円~1万円以上。


過去帳のお布施(本体と記入):3万円〜5万円程度。

法要を行わずに記入だけ:五千円から一万円。

過去帳の購入金額:数千円~数万円。


お寺に依頼して法要から記入までフルコースで行うのと、仏具店で購入して自分で記入するのとではかなりの金額の差になります。過去帳を販売している仏具店でも無料で記入してくれるところがありますので相談してみてください。宗派によって法名その他の情報の記入の順番や内容が異なりますのでそれぞれのやり方に従って記入が必要ですのでお任せしたほうが無難です。しかし明確に誰が書かなければいけないという決まりはなく、もちろん自分や家族が書いても大丈夫です。


閉眼供養を行う僧侶

白木位牌の処分について

浄土真宗でも位牌を禁止しているわけではないので、通夜や葬儀で使った白木の位牌があるケースがあります。それらは魂が宿っていないとしてもお焚き上げ処分してもらうことは、他の宗派と同じです。その処分の仕方については依頼先や方法についてまとめた記事を参考にしてください。




 

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