コロナウィルスの影響を一つのきっかけに「一般葬」としてお葬式から、少人数の家族葬の需要が高まっています。現状、「家族葬」という新たな形で行われるお葬式は、全体の半分を占めるまでに変化してきました。同時に新たな形態がゆえに、どんな葬儀なのかはよくわからないという方も、実際はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。家族葬がご自身やご自身のご家族に本当に適したご葬儀かどうかを判断するために、この記事では昨今多くなった「家族葬でトラブル」に巻き込まれないために気を付けるポイントをいくつか紹介していきます。
家族葬には、次のようなメリットがあります。
・故人を偲ぶ時間を多くとれる
・気兼ねなくゆっくりと最後のお別れができる
・形式にとらわれない自由な葬儀にできる
・費用や時間を削減できる
・故人が生前に託した希望を取り入れやすい
家族葬は、気心の知れた親戚や故人と親しい友人に参列者が限られているため、気を使う必要がなく落ち着いて故人を送ることができます。また、葬儀の規模が小さくなるに従って、お葬式の費用が抑えられるのが一般的です。
また、故人や遺族の想いを葬儀に反映させ、葬儀のかたちにとらわれないアットホームなお別れを実現することもできます。
家族葬の業者選定
家族葬を行える葬儀社は、インターネットや広告で探すと多くの会社を見つけることができます。多くあるがゆえに、どの会社を選んでよいのか、悩ましいところです。
過去、トラブルが発生した会社によくみられる謳い文句に下記のようなものがあります。
葬儀社を選ぶ際、気を付けたい会社の文言
・追加料金は一切不要
・必要なものがすべてコミコミ
・追加料金が本当にかからないお葬式
金額トラブルとして発生する内容で一番多いのは、「追加料金」とされるものです。葬儀にまつわる様々な事情から、プラン内の金額では納まらないことが発生する場合、追加料金が発生しますが、葬儀準備のあわただしい中、判断に困ることが多いのです。
追加料金不要と言い切ってしまってる会社でも、実際は追加料金が発生し、誤解を与える原因となっていて、消費者庁に指摘されている場合も過去多くあります。
家族葬追加料金の実態
追加料金が発生するケースは下記のような内容が多く発生しています。
・寝台車、霊柩車などの設定距離を越えた移動料金
・ご遺体の安置日数が設定日数を超えた場合の差額
・火葬場や葬祭場の利用料金が設定料金を超えた差額
・お布施は含まれていない場合
・お花代。設定プランのお花が少量で、生花を増やしたいなどをオプションとしている場合
・棺の種類や祭壇の装丁に関し、設定のものより良いものに変更する場合の差額など
家族葬追加料金トラブルを防ぐ方法
料金トラブルを防ぐ方法としては、下記が想定できます。
・想定しているお支払いできる総額を明確に葬儀社に伝え、その金額で何がどこまでできるのかに関し、詳細をお聞きする。予算目安を明確にする
・2社以上に見積もりし比較する。妥当性があるか第三者に意見を求める
ただし、喪主になられる方は近親者である場合が多く、タイミング的に冷静な判断が出来ずらい立場にあります。親族にも情報を共有し、一緒に判断してもらう等のことも重要だと思います。
信頼性のある業者を選ぶためには、過去の評判や口コミを参考にするのも良いでしょう。また、見積もりを複数の業者から取得した際には、料金や含まれるサービス内容を比較することも重要です。
家族葬の流れを知る
段取り、流れを知ることで想定できることが多くあります。
下記はお通夜を行わない「1日葬」の一般的な家族葬の流れです。
ご逝去されてから、まずは病院の霊安室にいつまで安置いただけるかの確認、葬儀社と葬儀の日程の打ち合わせを行います。
白木位牌を用意します。白木位牌は、葬儀の際に使用される仮の形のお位牌です。
告別式を行います。近年は葬儀と告別式をまとめて執り行うケースが多くなっています。
告別式が終わると、棺にお花を入れるなどして最後のお別れをします。その後、斎場から出棺して火葬場へ向かいます。
終了後、お見積もりした内容と精査し、代金をお支払いします。
葬儀後に行う事
葬儀が終わってから白木位牌、骨壺、遺影などをご自宅にてお祀りしてご供養を行います。弔問客が訪れた場合には、この祭壇にお参りいただくのが通例です。
四十九日法要に向けて本位牌の準備も行います。
法要・納骨
魂の仮の依り代である白木位牌から「本位牌(ほんいはい)」へと移り変わるお経上げを「魂入れ(たましいいれ)」や「開眼供養(かいげんくよう)」と呼びます。
法要後、魂は白木位牌から本位牌に宿ります。
弔い上げ
弔い上げは他の年忌法要と違って特別な儀式です。
亡くなった方の魂が極楽浄土へ向かったことをお祝いする行事ですが、コロナウィルスの影響で、特に都会ではこじんまりしたスタイルが主流となってきています。
白木位牌の片付け
魂を本位牌に移した後の白木位牌を処分します。供養から処分まで一括して請け負ってくれるところにご相談ください。
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合同供養の様子(2024年4月)
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